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「経済成長という病」を読む [読書]


経済成長という病 (講談社現代新書)

経済成長という病 (講談社現代新書)

  • 作者: 平川 克美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/04/17
  • メディア: 新書



内田樹氏の紹介(勿論直接ではない)から行き着いた、平川克己氏の本。
非常に珍しい「まっとうな意見」が書かれているいるいい本だと思う。

商の側に居て経営者にまでなっている人の本なんていうのは、所謂ビジネス本で、
もっともっとパフォーマンスを上げるために、何が必要かノウハウを教えるヨって言うテキストが多いのだが、
全然違う。
商の側に居ながらも、「士」が書いたと感じさせる本。
文章を通じての目線が我々市井の人物と近く、しかも必要以上に上を向けと鼓舞するのではなく、
なんというか日常を愛する目線である、非常に心地よく感じた。
著者ほどロジカルな表現は、僕には出来ないが、自分が考えていたことを、考えた人がこんな所にいたのかという喜びがあった。

景気が悪いなんていうと、われわれ日本人は必要以上に反応してしまう、と私は思う。
やれ国債発行だ、景気対策だ云々。
いつも右肩上がりでは行くわけないが、そういうことに馴らされている我々は、どうしても飛びついてしまう。
↑我々島国の国民は、度量が狭くて、気が短いと150年前に勝海舟が云っていたが(笑)

そこを当事者意識というものを持ちながら読み解いていくあたりが、けっこう好きだ。
ただ、安直な回答はない。これはむしろいいのだと思う。既存のビジネス書は安直な回答で溢れているではないか。

市井の人物を描いた吉本隆明からの引用から続くテクストを読んだだけで、十分この本が価値があると思う。

自分としては少し勇気をもらった読後感だった。

駄文失敬。

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師匠逝く [日記]

社会人の師匠というべき人が、先週亡くなられた。
その日は物凄くショックで、涙を流してしまった。
齢46、あまりに若すぎる、惜しいよ、本当に。
身近な知り合いが亡くなるなんて今まで経験がない、初めてのこと。この事態に、自分はどうすればよいか、悩んで何も出来ない、動けない、でも何か出来たんじゃないかともどかしい気持ちになる。本当に。
なんでもないいつものオフィス、今までそこに居た人が居ない。でも仕事はしなきゃならない、みんな平然と仕事をしているように見える。反発するのでもないし、思うところもない、いつもの風景。が、師匠の席にはオフィスに不似合いな花束が、そこ以外は同じなのに、そこだけ異空間なのだ。

僕の中もなんだかぽっかり穴が開いたような。
ふとしたとき、かけてもらった言葉や、出来なかったこと。怒られたときの表情、話を聞くときの柔らかな表情を思い出す。
あの時あの場では、確実に目の前に居た。でも今は居ない。
来週あたり、席に戻ってくるんじゃないかとも思う。
「お~心配かけたな、戻ってきたで♪」といって戻ってきそうなそんな人なのだ。未だ肌合いは残っている、だって若いのだ。

ぽっかりとした穴を埋めるために文章を書いている。
ブログに載せるような内容じゃないかもしれない。でもこれを埋めたい。
死者を弔うって云うのは、この世に居る僕たちが、出来ないなりにも何とか追悼したい、鎮魂したいと思うから、始まったのじゃないか。その意味を考え続けるのが、人間と動物の違いじゃないかと云うことを本で読んだ。
その気持ちは実感として今、確かにわかる。死は終わりじゃなくて、我々にとっては始まりかもしれない。

書いても埋まらない。でも書く。この矛盾したものを受けいれながら、なんらか生きていくのが目下の自分じゃないかと思う。
師匠見てますか?お前の文章は目的が明確じゃないから何が言いたいのか分からないとか、評してください。

愚禿読む 1月分 [読書]

観て思わず涙を流した映画「おくりびと」から、下記の本まで繋がる。
あの映画は、死と共に生があった。死の近くに居るほど、生は強烈で彩りがあることを実感した。


納棺夫日記 (文春文庫)

納棺夫日記 (文春文庫)

  • 作者: 青木 新門
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 文庫



しかし、親鸞の思想は深い、酸いも甘いも、清きも澱みを包括する物凄い思想だなあ。
梅原猛が指摘している通り、右肩上がりの時代が終わり、人口も減ってくる、いわば斜陽の時代にこそ読まれるべき書だ。
鎌倉仏教当時もそうだったそうな。読んでいてゾクゾクするほど、大きく、惹きつけられた。
普通堂々と言えないこと、これが自分を勇気付ける。


歎異抄 (岩波文庫)

歎異抄 (岩波文庫)

  • 作者: 金子 大栄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1981/01
  • メディア: 文庫



梅原猛の『歎異抄』入門 (PHP新書)

梅原猛の『歎異抄』入門 (PHP新書)

  • 作者: 梅原 猛
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 新書



もう1つの興味。
我は何をして食べていくか。
文章でメシを食べたいが、現実はまだまだ。



書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

  • 作者: 保坂 和志
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 文庫




この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) (よりみちパン!セ)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) (よりみちパン!セ)

  • 作者: 西原理恵子
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2008/12/11
  • メディア: 単行本



大好きな内田樹氏の本をほぼ読み終えたので、こちらに移った。
ビジネスと思想が混ざった、非常に面白い書。


ビジネスに「戦略」なんていらない (新書y)

ビジネスに「戦略」なんていらない (新書y)

  • 作者: 平川 克美
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 新書



東京ファイティングキッズ (朝日文庫 う 15-1) (朝日文庫)

東京ファイティングキッズ (朝日文庫 う 15-1) (朝日文庫)

  • 作者: 内田 樹
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2007/05/08
  • メディア: 文庫



谷崎潤一郎を読む。
これは面白かったよ、日本って確かにそうだ。陰翳は経験がなくても僕の中にプロットされている。
厠の記述は秀逸。

陰翳礼讃 (中公文庫)

陰翳礼讃 (中公文庫)

  • 作者: 谷崎 潤一郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: 文庫



年末年始は、久々に養老節を、頭ではなく「身体」に主眼を置いた視点は、読んでいてとても快と感じる。



虫眼とアニ眼 (新潮文庫 み 39-1)

虫眼とアニ眼 (新潮文庫 み 39-1)

  • 作者: 養老 孟司
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/01/29
  • メディア: 文庫




かけがえのないもの (新潮文庫)

かけがえのないもの (新潮文庫)

  • 作者: 養老 孟司
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/12/20
  • メディア: 文庫



計10冊、間違いないよ。内面のひっかかりがあり、世界の見方が少し変わる良書です。

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ますます写真は難しい [日記]

写真を撮って、記録する。それを発表するわけですが、この場が唯一といっていい発表の場です。
デジカメの画面でしっかり撮れているようでも、パソコンの大きな画面で見ると、ぶれていたりといった事に気づきます。
最近は、光をたくさん集めたいので、シャッタースピードを遅くして撮ってます。
そうすると、3脚も使用してないので、ブレてしまうのです。
「くそう」と。もっと目の前の見た風景をしっかり表現したいと思いました。

連休中高野山と京都に行っていました。
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FUUKEI [日記]

人を撮るのは難しい。そこにはコミュニケーションが要るから。
風景でも、コミュニケーションが当然存在するのですが、「いいな、綺麗だな」と思って撮ると、意外とうまく行ったり。
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Take a picture to GO

Ricoh GR Digital 2を購入した。
持っているだけで、楽しい。バシャバシャ撮れる。すべて【AF、-0.3EV ISO200】

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他のブロガーさんの写真にはまだまだ及ばないかもしれない。(及ばない)
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でも、カメラを持って、撮る。これって1つの喜びであり、表現だなと想った。
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表現したいという想いは強いのだ。(強くなってきている)

意識してます [日記]

変化は、正しいと聞く。本当だろうかと思う。
何がしたいのか、何が欲しいのか、それを自分の中で明確にしたい。最近そう思うのだ。
例えば、変化は自分で正しいと強く思えば、そうだし、自分が強く思えなければそうじゃないんだろう。
強く思えるということは、理由があるものだろう。加えて、それを人にちゃんと説明くらいまで持っていきたい。とも思うようになってます。

と、出だしから抽象的でゴメンナサイ。昨日久々にブログを書いた、それは自分の中では1つの変化だったのです。「ちょっと書いてみたいな」という思いがありました。そんな「思い」に関連して、1つ思い出した言葉があります。(いきなり脱線!?失敬)矢沢永吉さんの言葉です。
「アーユーハッピー」という本があって、非常にメッセージ的で大好きな本なんですが、その1節に意外なタイトルの章、その名も「臆病」という章があります。
永ちゃんは、自分のことを臆病といいます。そしてそれが彼の中で必要な要素であるとも言います。
「自分にクエスチョンしている、オレ、気持ちいい?今ハッピー?大丈夫?」
いつも自分に問うている。それって、何だかすごく僕の中で残ってる言葉なんです。何故なんでしょう?よくありますよね、何だか納得したんだけど、納得した理由が分からないってこと。それを自分にクエスションしました(笑)
たぶん、自分に問うということは、振り返って自分の気持ちや思いをはっきりさせることに繋がるからなんだろうな~と。



アー・ユー・ハッピー? (角川文庫)

アー・ユー・ハッピー? (角川文庫)

  • 作者: 矢沢 永吉
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫



実はこれを書き始めたのは、昨日の訪問者が、アクセス制御によると、ここ1週間で1番多かったんです!
いっても、相対的には非常に少ないの(だろう)ですが、ちょっとした変化を自分に起こして、外に向かってやってみた。その結果、訪問者が増えた。なんかうれしくて、思わず書きたくなって、書きました。

今日もどこかの誰かさんが、この記事を見ていると思うとマジでテンションが上がりまくりです。
来てくれて、ありがとう。今、元気でやっていますか?

リーダーシップ [読書]


リーダーシップの旅  見えないものを見る (光文社新書)

リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)

  • 作者: 野田 智義
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/02/16
  • メディア: 新書



非常に、いい本に出会った。
こういうときは、本当にうれしい。うれしくて何度も読み返せる本は、なかなか見つけにくい。
いい本は自分を主役にしてくれる。そんな本だと僕は思う。

リーダーシップを問うた本で。
いわく、「リーダーになりたくてなる人はいない。プロセスとして結局リーダーになる人が現れる」ということも、非常に納得のいく表現だった。
まずは、自分の情熱をもって、これは価値がある、こんな世界が見たい!といったような「リード・ザ・セルフ」から始まり、
その意志に共鳴する、シンクロする人が後から現れてくる「リード・ザ・ピープル」
そして、それが社会にまで共鳴をする「リード・ザ・ソサエティー」というフェーズまで高まる。
これがリーダーシップ。役割としてではなく、プロセスとしてリーダシップを扱った画期的な本だった。

基準はあくまで自分。自分が考え、意味づけを行ったり、価値があると思ったりすることが出発点。
そして、その自分の信念を信じる意志の力。リーダーは「見えないものを見る」(よくビジョンと表現されることが多い)

思えば、松下幸之助さんは、日本が貧しい時代に、「水道哲学」といって、モノを安くして水道のように行き渡らせることが、「見えていた」し、
本田宗一郎さんは、みかん箱の上に乗って、「マンUレースに出て世界一になる」ことや「四輪のホンダが世界中を走っている」ことが、「見えていた」のだなと。(そんなに明確じゃなかっただろうけど。信じていたんでしょう)
ユニクロも、コンビニも世界を変えた。リーダーには当時でもそんな見えなかったものが見えていたのだな。

フィードバックして、僕の視点は、一介のサラリーマン。
まずは「自分!」これが非常に勇気付けられます。自分の強い意志が発揮できる具体的なものを僕は持っていないですが、日常の現場でも少しは転がっている(ように感じる場面もあります)。それを見つめて、考える、果たしてオレはこれをどうしたいのか?どうあるべきだと思うのか?そうやって問うことが第一歩だと感じました。
答えは、自分自身にあると言い切ってくれることが、この本の素晴らしいところじゃないかと強く信じております。
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記録しておきたい映像 [ことば]

本好きには、たまらない映像。
詳細されている本は、すべて購入しました!


個人的な悩み [日記]

みなさん、個人と集団の関係、個人と個人の関係ってどうしたらうまくいくと思いますか?

僕は、これは確信を持って、
「Win-Win」の関係であるべきだと考えています。

自分もやっていて面白い、共同体・相手もそれを喜んでくれる。これがベスト。
よく、ギブ・アンド・テイクが人間関係の基本って言いますけど、
これも「Win-Win」の範疇に含まれると思います。
好意を受けていいなと思ったら相手も喜ぶだろうから、
お返しするといったような。

ここで、私の個人的な悩みなのですが、
会社のサークルに所属していまして、
飲み会の幹事やサークル活動の連絡係をしています。
結構慣れないのに、がんばっておったんですが。(苦手分野です。)

もう辞めたいなと思ってます。

というのは・・・

まったく感謝されていない。。

やるのが当然のように思われていて、
不手際(飲み会の部屋が狭い、準備が100%できていない)をしっかり指摘されるのです。
つまり、私の役割、もっと言えば下っ端の役割が尊重されていない。

これは、まったくもって「Win-Win」じゃない。
はっきりいって、疲れるだけ。

辞めてやろうかと思案しているのですが、
もう僕の役割が、システムとして組み込まれていますので言い出せる雰囲気じゃない。
会社の方なので、はっきり言ってしまうと後に遺恨が残る。

こんな悩みです。ありがちだなあ(笑)


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